非常にボリュームがあるので、時間をかけすぎないことがポイント。基礎的な問題を確実に解けるようにするのがポイント。

労働基準法

労働者は、企業と比べると立場が弱いため、法令で様々な規定が定められています。

労働協約

労働組合と使用者の間で結ぶ協定。

就業規則

10人以上の労働者がいると(AP含む)就業規則が必要。記載事項は、絶対的記載事項(労働時間、賃金、退職)、相対的記載事項(退職手当など)、任意的記載事項(任意といえど、法令違反はできない)

労働組合がある場合(労働者の過半数で組織する)は、その意見を聞かなくてはならない。ない場合は、過半数を代表するものに意見を聞く。

労働契約

労働者と使用者の間で結ぶ契約であり、採用の時に結ぶ契約。労働条件を出す。期間の定めがある場合は、期間が長期間にならないよう、原則3年まで。高度の専門知識を持つ、もしくは60歳以上の高齢者は、5年前でできる。

法定労働時間

労働者の保護を目的に制限しています。

法定労働時間1日8
時間、週40時間(休憩覗く)
例外・10人未満かつ特定の事業の場合は、特例として44時間まで認めれれている。特例事業
商業(小売や卸売)
映画演劇業(映画館などの映画演劇業)
保険衛生業(病院など)
接客・娯楽業(旅館や飲食店)
変形労働時間一ヶ月単位、一年単位、一週間単位、フレックス制1週間単位の変形労働性は、労働者が30人未満で、かつ特定の業種のみ。繁忙期と閑散期がある場合などは、一年単位が多い。特定の業種

小売店・旅館・料理店・飲食店
休憩・休日6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は60
分以上
変形休日制では、4週間で4日以上の休日を与える必要がある。
時間外/休日労働36協定。労働基準法の第36条の定められていること。時間外の場合は、予め労使協定を結び、労働基準監督署に届け出る必要がある。労働組合もしくは代表とは、書面による協定を結ぶ必要がある。
みなし労働時間事業場外・・労働者が事業場の外で働いていて、時間を把握しずらい場合に使う。裁量労働・・専門業務型(研究開発など)と企画業務型(企画分析など運営)
裁量労働制では、実際の労働時間ではなく、労使の合意で定めた労働時間を働いたものとする制度。労使での合意や、労働基準監督署への届け出が必要。
年次有給休暇義務となっている。6ヶ月継続勤務かつ8割以上勤務。業務上の負傷や産休育休有給も、含まれる。有給は、勤続年数が6ヶ月の時に10日になり、その後増えていく。有給休暇の比例付与(パートなど出勤少ない人にも有給が必要)
10日以上の年次有給休暇が付与される場合は、時期を指定して5日与えなくてはならない。
適用除外管理監督者(経営者)の場合管理監督者とう役職者であっても、店長など実態が伴わない場合は、除外にはならない。

解雇

解雇制限の対象者(解雇されない)

業務上の負傷や疾業のための休業期間と休業が終了した後の30日間。産休も。育児休暇を取得したことを理由とする解雇も禁止。

解雇予告が必要ない場合

天変地異などで事業の存続が困難もしくは労働者の責での解雇の場合は、解雇予告は必要ない。日雇いや試み(14日以内)の労働者も対象外。

賃金

支払いの5原則

  • 通貨払いの原則・・通過で払う必要がある
  • 直接払いの原則・・直接払う必要がある
  • 全額払いの法則・・全額支払う必要がある
  • 毎月一回払いの法則・・毎月1回以上支払う
  • 一定期日払いの法則・・支払い期日を定める。

割増賃金について

  • 時間外労働・・25%以上
  • 休日労働・・35%以上
  • 深夜労働・・25%以上

その他法規

労働組合法

労働者が使用者との交渉で対等の立場に立つことを促進することで、労働者の地位を向上させ、労働者が労働組合を組織して団結して団体交渉することを支援するのを目的とした法律。

憲法で保障されている労働三権(団結権・団体交渉権・団体行動権)

労働者は、労働組合法により、労働組合を結成することができる。使用者は、それを妨害してはならない。妨害行為は、不当労働行為と呼ばれる。労使委員会に申し立てをすれば、救済を求めることができる。

不当労働行為の種類

  • 不利益な取り扱い・・解雇や減給
  • 黄犬契約・・労働組合に加入しないこと・脱退することを条件に雇用すること
  • 団体交渉拒否・・正当な理由なく交渉拒否
  • 支配介入・・使用者が介入
  • 経費援助・・使用者が組合運営の経費援助をすること

労働協約・・団体交渉の結果、労働組合と使用者で協定を結んだもの。就業規則は使用者が作成するので、労働者の労働条件が不利になる恐れがある。そのため、労働協約の方が就業規則よりも優先される。  

※労使協定とは別のものなので、注意が必要。

労使協定は、労働者と使用者で協定を結んだもの。36協定のように、労働基準法で定めれられた原則に対して例外を規定するために労使で締結するもの。例えば、1日8時間の労働時間の原則の代わりに変形労働時間を導入する場合は、労使協定を結ぶことで、労働基準法違反にならないようにする必要がある。労使協定は、労働基準法に違反しないための免罰効果を持つ。ただし、免罰効果だけでは労働者への義務は発生しないため、労働条件は労使協定や就業規則に明記する必要がある。

労働安全衛生法

労働者の安全・健康+快適な職場環境

管理する体制について

総括安全衛生責任者建設・運送は100人以上、製造や小売は300人以上
安全管理者常時50人以上/業種指定
衛生管理者常時50人以上
産業医

2019年4月 働き方改革法に伴う労働安全衛生法の改正

事業者は、衛生委員会に対し、産業医が行った労働者の健康管理等に関する勧告の内容等を報告しなければならない。

また、事業者は、産業医に対し産業保険活動を適切に行うために必要な情報を提供しなければならないと義務化。年一回の健康診断を行う必要がある。

働き方改革は、何を目的にした法律?

労働者がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現する働き方改革を総合的に推進するため、長時間労働の是正、 多様で柔軟な 働き方の実現、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保等のための措置」を講ずるための法律です。従って、「労働関連法規」に直接関係していることが分かります。また、診断士にとっては、「中小企業の取組を推進するため、地方の関係者により構成される協議会の設置等の連携体制を整備する努力義務規定」が創設された点も隠れ論点としておさえておきましょう。法律の条文には「義務」と「努力義務」がありますのでいずれに該当するかも区別しておさえてください。

 働き方改革法の概要についてですが、大きく3つに分かれています。

1 働き方改革の総合的かつ継続的な推進

基本方針を定めることが記載されており、論点は上記の中小企業の取組推進のための地方関係者による協議会設置等の努力義務

2、3については、骨子部分を記載

2 長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現等

  • 1 労働時間に関する制度の見直し(労働基準法、労働安全衛生法)
  • 2 勤務間インターバル制度の普及促進等(労働時間等設定改善法)
  • 3 産業医・産業保健機能の強化(労働安全衛生法等) 

3 雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保

  • 1 不合理な待遇差を解消するための規定の整備(パートタイム労働法、労働契約法、労働者派遣法)
  • 2 労働者に対する待遇に関する説明義務の強化(パートタイム労働法、労働契約法、労働者派遣法)
  • 3 行政による履行確保措置及び裁判外紛争解決手続(行政ADR)の整備
働き方改革の高度プロフェッショナル制度
  • 職務の範囲が明確で一定の年収(少なくとも1,075万円以上)を有する労働者が、高度の専門的知識を必要とする等の業務に従事する場合に、年間104日の休日を確実に取得させること等の健康確保措置を講じる
  • 本人の同意や委員会の決議等を要件として、 労働時間、休日、深夜の割増賃金等の規定を適用除外とする
  • 健康確保措置として、年間104日の休日確保措置を義務化。加えて、①インターバル措置、②1月又は3月の在社時間等の上限措置、 ③2週間連続の休日確保措置、④臨時の健康診断のいずれかの措置の実施を義務化選択的措置)
  • 在社時間等が一定時間を超える場合には、事業主は、その者に必ず医師による面接指導を受けさせなければならないこととする。(※労働安全衛生法の改正
  • 対象労働者の同意の撤回に関する手続を労使委員会の決議事項とする

労働保険

労働者災害補償保険法(労災保険)

業務上で災害(業務災害・通勤災害)が発生した時の補償を目的。通勤災害が認められるのは、住居と就業場所の間を道理的な経路及び方法で移動した場合になる。

雇用保険法

失業中の雇用・生活の安定 適応の場合:週20時間以上、31日以上の雇用見込み。

  • 求職者給付・・失業保険と呼ばれ、再就職が目的
  • 就職促進給付・・再就職した際に給付
  • 教育訓練給付・・厚生労働大臣が認める教育訓練を受講し終了した場合に支給
  • 雇用継続給付・・高齢者雇用継続給付・育児休業給付・介護休業給付

社会保険

健康保険法

業務外の疾病や負傷、死亡、出産に対して給付を行うことが目的。不総家族も対象。

厚生年金保険法

公的年金制度は、三階層。

  1. 国民年金
  2. 厚生年金  報酬に応じて・企業が半分負担
  3. 厚生年金基金  私的年金

高年齢雇用安定法

高年齢者の雇用の確保

H18 定年の段階的引き上げ・・65歳まで、継続雇用制度、定年の廃止、のいずれかを行う必要がある。

H24 継続雇用制度の対象者の限定を廃止

男女雇用機会均等法

男女の雇用の均等化

  • 目的・・均等な機会・待遇
  • 差別禁止・・採用、配置、昇進など
  • ポジショニングアクション・・改善措置は適法

労働派遣法

派遣事業を行う民間の業者に対しての整備。

派遣事業・平成27年9月27日から施行。改正前の、期間を設けない26種類の業務が見直されている。一般労働者派遣と特定労働者派遣の区別が廃止され、許可制に。

期間制限について 

派遣先事業単位・・原則3年が限度。延長の場合は、派遣先の過半数労働組合等で意見を聞く必要がある。一回の意見徴収で延長できるのは3年まで。

派遣労働者個人単位・・同一派遣先には3年が限度

職業安定法

職業紹介機関(ハローワーク)

有料職業紹介事業・・厚生大臣の許可が必要。一般的な人材紹介。

  • 許可
  • 新規3年、更新5年
  • 湾岸運送/建設業への紹介は禁止

育児介護休業法

少子化対策の支援として、育児や介護との両立を目的としている。

平成21年6月改正。

  • 子育て機関の働き方見直し
    • 3歳までの子供を養育する場合は、短時間勤務制度(1日6時間)を設けることや、所定外労働の免除を義務とする。
  • 父親にも子育てができる働き方の実現
    • 父母が共に育児休業を取得する場合、現行までは1歳までだったが、1歳二ヶ月までと機関を伸ばして育児休業をとることが可能。「パパママ育休プラス」
  • 仕事と介護の両立支援
    • 一人であれば年5、二人であれば年10日休暇がとれる
  • 実効性の確保
    • 苦情処理・紛争解決の援助および調停の仕組みを創立。勧告に従わない場合の公表制度や報告を求めた場合に報告をせず、または虚偽の報告をした者に対する過料を創立して実効性の確保をしています。

労働契約法

個別の就業意識の多様化により増えた労働関係の紛争を防止するため、労働契約の基本原則を規定。ただし、労働契約法は労使の個別の合意を原則としているので、労働基準法のような罰則はない。しかし、労使の基本ルールについて、法律の根拠としてはこれによって示されている。

5つの基本原則

  • 労使対等・・労働者と使用者が対等の立場における合意
  • 均衡考慮・・就業の実態に応じて均衡を考慮しつつ締結
  • 仕事の生活の調和・・仕事と生活の調和にも配慮して締結
  • 信義誠実・・誠実に権利を行使し、また義務を履行する
  • 権利濫用の禁止・・権利の行使を濫用してはならない。

平成24年改正し、25年に施行された内容

  • 無期労働契約への転換
    • 有期労働契約が通算5年を超えたときは、労働者の申し込みにより、期間の定めのない労働契約へ転換。
  • 雇い止め法理の法律化
    • 最高裁の判例で確率した「雇い止め法理」が、そのままの内容で法律に規定。一定の場合には、使用者による雇い止めが認められない。雇い止めとは、契約機関満了時に契約更新せず契約を終了すること
  • 不合理な労働条件の禁止
    • 有期と無期の労働者の中で不合理な労働条件の違いがあることを禁止した。

心理的契約

個人と雇用主との間に、契約書で明文化されていない暗黙の了解のこと。・・心理的契約があれば、明文化された雇用契約以上の業績を期待できる。例えば、昔の会社だと終身雇用で昇進が約束されていた。

各社会保険の第一条について

健康保険

健康保険法第1条「労働者又はその被扶養者の業務災害以外の疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関して保険給付を行い、もって国民の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする」

厚生年金保険

厚生年金保険法第1条「労働者の老齢障害又は死亡について保険給付を行い、労働者及びその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする」

雇用保険

雇用保険法第1条「雇用保険は、労働者が失業した場合及び労働者について雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に必要な給付を行うほか、労働者が自ら職業に関する教育訓練を受けた場合に必要な給付を行うことにより、労働者の生活及び雇用の安定を図るとともに、求職活動を容易にする等その就職を促進し、あわせて、労働者の職業の安定に資するため、失業の予防、雇用状態の是正及び雇用機会の増大、労働者の能力の開発及び向上その他労働者の福祉の増進を図ることを目的とする」

労働者災害補償保険

労働者災害補償保険法第1条「労働者災害補償保険は、業務上の事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等に対して迅速かつ公正な保護をするため、必要な保険給付を行い、あわせて、業務上の事由又は通勤により負傷し、又は疾病にかかった労働者の社会復帰の促進、当該労働者及びその遺族の援護、労働者の安全及び衛生の確保等を図り、もって労働者の福祉の増進に寄与することを目的とする。

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